色錆びと漆の艶の融合彫刻
「山田千晶 個展 煌めきをやどして」が 2025年4月20日(日)まで開催中です。
初日にはインスタライブで漆彫刻の魅力をご紹介させて頂きました。
普段流ちょうには物を語らない山田さんがゆっくりとした口調ながら心や制作の変遷を話して頂いて、とても楽しく貴重な時でした。
Saga内ではミントイベント出品同様のユニークな独特の表情で心を和ませてくれる作品と、
その反対に人間の心に溜まっていく負の感情に目を向け、一見シュールに見えるようでもどこか切ない、ほろ苦さを抱かせる作品など、アート的なコンセチュアルな素敵な作品群が展示されています。
説明を聞くと更に作品の根底に潜む作家の想いに触れられた事で観方が変わってくるようです。
実際にこういう作風を見る事が稀なので、アート巡りで目の肥えた通のおじさま達も、こんな作家がいたとは!と驚き感心されています。
裏の裏まで360度ご覧になり、丁寧でリアルな造形と温かみのある表情に、今までの彫刻とは別の意味で面白い!と楽しまれている来場者の皆様。
「表面は全て漆で仕上げです。」と言っても、最初は信じられない!という表情です(笑)
具象的なもの抽象的なもの、どちらも本来の漆にプラスされた独自の手法で錆びた質感や反対に煌めく質感を併せ持つ不思議な作品の魅力に引き込まれていきます。
その理由の一つに彫刻では珍しく目の色や表情に力を注ぎ制作している作家の拘りの賜物かもしれません。
色錆のマットな肌合いと瞳には漆の艶。
素材は同じなのに施す技法によって、独特な色の濃淡が表れ柔らかさや温かさを表現しています。
是非、間近で漆彫刻の煌めきを体感してみてください。