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大切なものは積み重なり、時には溜まり、溢れ出す

島田直季展が終了しました。

 

 

各地で絵画教室を主宰されていることもあり、子供から高齢者までご家族で幅広い層の方々にご覧頂けました。

 

 

数年ぶりに会う成長した生徒さん達も県外から自ら見に行きたいと、一作品一作品熱心に見た後は、描き貯めた実写のデッサンの数々も手にとって作品と見比べていました。

 

デッサンのため自ら何度も焼いたケーキも、わざと形を綺麗に作らないという拘り。

優しいお人柄が表れたように、来場者から「肩が凝らず気分が温かくなるような作品!」というお声も多くありました。

通りがかりの方々も「窓から綺麗で優しい絵が見えたので」とご来場し購入されたり、作家も今回は知らない人達と沢山話せたことを楽しんでいました。

 

 

 

日本画らしい花鳥風月の作風ではないのも、学生時代に油彩の先生に可愛がられたことが影響しているのかもしれません。

 

 

これは日本画?と最初は不思議感を抱きますが、日本画材の絵画を観るのが初めての方も多く、色彩の奥ゆかしい顔料の発色の美しさに魅了されていました。

 

絵画だけでなく額を含めやボックス作品も全て手作りとあり、アンティークな風合いが全体にマッチしていて<大切なもの>のノスタルジックな雰囲気が醸し出されていました。

 

 

これまでは、自分が育ててきたものをモチーフに具象的絵から派生して、

「大切なものは積み重なり、時には溜まり、溢れ出す」

 

 

日常の些細な何かを島田さんの眼を通して、いらないものを引き算して描きたい部分だけをとりだして単純化したという試みもありました。

 

 

 

次回は何を?

伝統的な日本画ではない作風を今後もどう発展させていかれるかが楽しみです。