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復刊繪草子「龍潭譚」

今年も残すところわずかですね。

私的に振り返ってみると、例年になく悲しいお知らせや憤りを感じる事が度々ありました^^; そんな中、今年一番私の意表を突いたのは、10月にイラストレーター・中川学さんからお客様ご依頼の特注作品と一緒に何気なく私宛に贈られてきた、復刊繪草子「龍潭譚」。

 

 

 

中川さんの初版の繪草子「龍潭譚」は錫箔+題字銀箔押という斬新な装幀でした。

版画工房で出来立てほやほやの絵本を嬉しそうに手にされたグラフィックデザイナーの泉屋宏樹さんから見せて頂いたのが約12年前。装幀を含め、色々な拘りと工夫を凝らした大人の絵本をよく作ったものだ!と衝撃でした。

それから長い月日を経て、より多くの人々のお手元へリーズナブルに届きやすいようにと装いを新たに蘇っていました。

装幀の題字は錫箔から玉虫のきらめきに。

 

 

開けた途端にサインと一筆箋のメッセージが添えられていました。

 

 

復刊絵本と初版とサイズや構成の変化を楽しみながら、ページもめくりやすく紙質や色彩もクオリティー高く美しいことに感心しました。

 

 

 

 

あとがきは、中川さんの子供の頃からの泉鏡花と龍潭譚へ想いや歴史がスーッと胸に入るような文章で書かれていました。

 

 

情景が目に浮かぶようで同時に私も彼らとお出会いしてからの事が色々思い起こされました。

 

 

 

次のページをめくった最終項目の<多謝>という文字、、、の後に

「えっ、??!!」見間違いかな?とメガネをかけて何度も見直しました(笑)

 

「ギャラリーの仕事を続けていて良かった!」と改めて思えた中川さんからのサプライズにジーン!と暖かいものが込み上げてきました。

 

 

日本の原風景を彷彿する令和を代表的する美しい鏡花本として海外へのお土産にも喜ばれそうですよ。お薦めです❣