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健常者&障碍者のボーダーレスな世界

アート〇美空間Saga15th Anniversary

Mindfulness ~ 明日が見える~  Saga x 片山工房

2024年9月29日(日)~10月6日(日)11:00~18:00(会期中無休・無料)に開催予定です。

 

 

 

2024年10月1日にアート〇美空間Sagaは15周年を迎えます。

これまでSagaが存続して来られたましたのも、足を運んでご覧下さるお客様や展示して頂いた作家達のおかげと感謝しております。これからも作家達と共にお客様にアートの面白さや楽しさそして素晴らしさを伝えていけたら思います。

Saga15周年アニバーサリーとして、福祉施設「片山工房」とのコラボレーションの展覧会を開催致します。

近年、一般社会でも多少の違いはありますが心に不安定さを持ち合わせている人々が増加しています。その対処には心の意識を現在の瞬間に集中させることで、内面の平穏や心の安定を促すメンタルヘルスは重要です。制作することで気持ちが落ち着いたり、心のバランスを保っている作家達(健常者&障碍者)のマインドフルネスは全ての人に役立つ可能性を秘めています。そして健常者&障碍者の「ボーダーレスな世界」は、アートだからこそ共演ができるのではないかと私は感じています。

Saga と縁の深く多岐に渡って活躍中のアーティスト達の作品が一堂に会すと同時に、片山工房メンバーと共に隔たりなく同じ空間で30名が共演する展覧会となります。アーティストや来場の皆様もボータレスな交わりの場としても融和して頂けることを願っています。是非ご高覧頂けますと幸いです。

アート〇美空間Saga 正田朝美

 

協賛:片山工房

21年間障害者とアートのみを軸に表現活動をしている福祉施設「片山工房」

国内外で障害者アートとして活動し、様々な企業からのオファーにも作品を提供

Website : http://studio.kobe-katayama.com/

 

 

★オープニングトークイベント「明日が見える」   9月29日(日) 15:00~ 無料

片山工房代表 新川修平氏&アート〇美空間Saga代表 正田朝美

 

ギャラリー代表の正田さんとお話をし、障害のある方の作品ではなく人の作品として、現代美術家の方々と作品を同じ目線で同じ空間で披露し一表現者として、地平線に立つ場を頂戴しました。
色々な想いは、オープニングトークイベントで話させて下さい。ぜひ、ご高覧頂ければ幸いです。
片山工房 代表 新川修平

Sagaインスタグラム(@saga_asami)でもインスタライブを同時発信しますのでフォロー頂けますと視聴可能です。

https://www.instagram.com/saga_asami/?hl=ja

 

 

出展作家の今展の作品キャプションの一部分を抜粋ご紹介します。

 

紀光(絵画)

私は抽象表現を主軸に制作していますが、制作において特にスピード感やコントロールされた偶然性を最も重視しています。息吹 ・心音 ・情動は画家の手の動きそのもののストロークによって示されます。それらのストロークに着目しを3次元の要素を加えて表すことで「生」 「意思」「哲学」を抽出したいと考えています。

 

 

畦地拓海(漆芸)

コロナ禍に入り、ヨガを習い始めました。日常における悩みや喧騒を忘れ、自身の呼吸や体の動きや形のみに意識を向ける中で、「ただそこに在る」という感覚を得たような気がしました。心を真ん中に、ニュートラルに。地面に大きく根を張り、空へと意識が伸びるような姿をイメージして制作しました。

 

 

アレトコレ ココ(立体造形)

ガラパゴス諸島に住むウミイグアナは、島ごとに色合いが違う進化を遂げています。イグアナの中でも海の中を泳げるようになったウミイグアナ。その進化を遂げるためにどれほどの適応をしてきたことだろう。その歴史を背景に一日一日を過ごしている一匹を取り出してみました。その瞳に何を感じるか、覗いてみてください。

 

 

上田普(書)

かつてまだ紙や筆が無かった頃、石や亀甲などに文字を刻んでいました。その刻んでいた深さが書の筆法の中に今も残っている様に思うのです。書は点が線になり、線が集まり文字になるといいます。また文字をいう記号を持つ前しかし記したい、残したいという欲望はその点の奥底に集約されるのではないでしょうか。

 

 

大西節子(絵画)

誰もが、人知れず心のうちに抱えている想いがあります。それは、寂しさや不安、悲しみ、時には怒りだったり・・言葉にすることすらできないその声を、もしそっと聴いてくれる人がいてくれたなら・・そんな想いを託して描きました。

 

 

大野えつし(コーンアート)

人間は考え方や行動でより良く変えてゆくことが出来る。所詮、人間なんてちっぽけなものでこの惑星 EARTH には敵わない。地球がいつまで回っているかわからないけれど良くなっていけば良いなぁ・・・だって地球の真ん中には ART があるんだもの美しい地球 バ ン ザ イ !!

 

 

小田浩之(絵画)

モチーフの形をしっかりと捉え、独自の色彩で一気に絵筆が動き出す。時折、筆を走らせながら、少しずつ色づく画面を見て「フフっ!ハハハっ!!」と笑みがあふれてしまう。一度描き始めると完成するまで筆は動き続け、全ての力が紙の上へ注ぎ込まれる。最後の一声「出来ました!!」と、今日も一つやり遂げ、一息つく。

 

 

加治聖哉(立体造形)

水槽の魚をじっくり眺めることはあっても、廃材をじっくり眺めることはない。ひとつひとつをよく見ると知っているものや、新たな発見、斬新なアイディアがあるかもしれない。魚を観るのと同じ感覚で廃材も見てみてください。

 

 

梶山美祈(立体造形)

普遍的な意識が私の体を媒体として内と外に呼応する。白い箱を覗くと永遠に続く青のグラデーション。全ては変化しながら

永遠に続く。意識は次元を超えて永遠に存在する。

 

 

鞍井綾音(絵画)

太陽、土、水、空気の力で地球は無限な色、形、音、香り、味、そして生命を創り出し、私たちはそれらをいただきながら自然の中でその一部として共存している。それぞれが違いを受け入れ、感謝とやさしさを心に抱けば、それが宇宙の大生命のパワーに繋がっていく。

 

 

河野甲(立体造形)

1917年生まれのジャズピアニスト、セロニアス・モンクは、独特の演奏スタイルで異彩を放った。彼の演奏を聴いていると、かくありきの旋律を軽やかに裏切ってくれて、独特の解放感とシュールなイメージが湧いてくる。その感覚を立体表現で遊んでみた。

 

 

コウノシゲコ(立体造形)

制作をする時、「歪みの昇華」という言葉を大切にしています。今回の2点の作品は、ヒトを含めイキモノの内面模様を表現しました。

 

 

斉藤真人(絵画)

霞んで見え隠れするからこそ 見えてくる風景がそこにはあり、遠い記憶の風景を蘇らせてくれる事もあります。そんな記憶の風景と今目の前のリアルな風景の狭間に生まれた抽象風景となっています。

 

 

佐田かおり(絵画)

「これを描きたい!」画用紙全体を見て一呼吸置き、ぐっと気持ちを一つにして筆を動かし描き始める。大きな紙に創作することも多く、画用紙の隅々までじっくり塗っていく姿に大胆さと、細部へこだわる一面も持ち、完成した作品には強さと、明るさを合わせもつ。

 

 

柴田知佳子(絵画)

私には いつも 意識していることがあります。「場所や空気と共に存在する絵画」場の記憶や佇まいの体験に興味があります。

 

 

中谷久恵(絵画)

自然に咲いている花を食卓に飾るイメージで描きました。

 

 

永山政士郎(絵画)

日本画を学ぶ以前、コラージュを作る機会があった。当時の仕事柄、他者への関心・時代の流行に敏感であらねばと務めた時期だったが、『自身が心地よいと思うもの』にハサミを入れた。背景は日本画材にて制作し、過去〜現在の合作のようで嬉しさもある。コラージュを外しても 一作品として成立するよう制作してみた。

 

 

湯井亮(絵画)

大好きなミニカーがたくさん詰まった鞄の中から、選りすぐりの車をそっと手に持ち、いろんな角度からじっくり吟味しながら描きはじめます。日々を過ごしていく中で触れるものや感じるものが、大好きな車を描くと共に、豊かな世界へと現れはじめています。

 

 

藤尾タケル(絵画)

想いを込めるように、筆やペンの先から溢れる色をじっと見つめる。自身の指へ色を付け、肌に触れた感覚を確かめながら、画面へなぞってみる。 ふと表情から笑みがこぼれたかと思うと、 画面いっぱいに、彩り豊かな世界がみるみると広がっていく。

 

 

藤澤憲彦(立体造形)

自分達の叡“智”を結集し、それでも足りずに人工知能さえも動員する現代。地球 を、人間を、未来を“救”う“技”術は現れないのか。なぜその力を持てないのか。そこに人間のあさましさがあり、それこそが人間が動物に含まれる所以だろう。 私達はこれから、どの様に“ちきゅうぎ”を眺めていくのだろうか。

 

 

藤田有里子(箔工芸)

「TRUE―SELF」本当の私自身未知の自分と向き合いたい、探し出したい、そんな気持ちで作成しました。イメージのままに作成する過程で心の機微が様々に変化してゆく自分がいました。繊細にも大胆にも・・・新たな自分の発見。この天使は風に向かいどこへ飛び立とうとしているのでしょうか?

 

 

藤原正和(キネティックアート)

時の流れとともに進化し続ける蟲 、藤原正和の世界 電気の信号を受け モーターの表面に刻印された数字の法則に従って動く作品 私は蟲を作り続けます。

 

 

前田彩華(絵画)

いつか出会ったあの子が、いつまでも美しいままでいてくれますように。

 

 

増田薫(絵画)

天と地を見ている不動明王は厳しく、時に頼もしく私の背中にもついてくれているような存在となっています。そんな不動明王の放つ炎は私にとってメラメラとパチパチ音を立てるものでははく、ちょっとした風でも形をみるみる変える絹のように、覆い被されてくるような炎なんです。

 

 

升田学(ワイヤーアート)

一本のワイヤーを曲げ一筆書きで、生命 のフォルムを描きだしています。 その生命のフォルムは固定化されたモノ ではなく、分子レベルに目を向けると常 に分解と合成を繰り返している流動的なモノなのだそうです。この流れの果てはいったい何処 に続いているのでしょう。

 

 

美崎久美子(アブストラクト)

全ての生命に宿っている命は、一番最初にいただくギフト。使命という命の使い方、宿命という命の宿し方、そして運命という命の運び方...命尽きるまでに、このギフトの使い方を、今一度考える時。

 

 

三野彰太(ジュエリー)

装身具とはノスタルジアである。 人間の潜在的意識や能力を引き出しまたは回復させる為の道具であり、それは遠い遠い記憶を呼び起こしてくれる。 いじむじシリーズは、さまざまな国を旅しながら集めた名前も無き ガラクタを再構成して装身具に仕立てています。

 

 

宮本信代(墨の絵)

フランメンコダンサーである友人のお嬢さんを描きました。実際に踊っている姿を見、動画でもう一度確認しながら描いています。特徴的な手の動き指先が難しい。体、スカートの形を刷毛で一気に描き躍動感を表現しています。

 

 

山田千晶(彫刻)

私にとって最上級に愛らしいこの子の姿は、ありあまるシワシワで動き辛そうに見えるかもしれません。私は、溢れる欲望のままに造形することで心が解放され、自分らしく在ることができると感じています。

 

 

脇阪真祈子(テキスタイルアート)

葉脈を切り抜き、透明テグス糸で縫いつなげて作品を制作しています。透けたレースのような葉脈は儚く見えますが、その脈は生きるエネルギーを運ぶ道です。葉脈を使って、目には見えないけれど確実に存在するもの、弱いものがもつ力強さ、曖昧な境界線を表現したいと思っています。

 

 

 

感謝とご挨拶をさせて頂ければと思いますので、是非御来廊頂けると嬉しいです。     正田朝美